Acperience12というマクロパッドを作った

Acperience12というマクロパッドを作ってICしてGB(グループバイ)を開始しました.

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とにかくGBを開始しました. 以下のページからGBに参加可能です.

yynmt.booth.pm

GB開催期間は3/31までを予定しています. なぜ「予定しています」なのかというとソフトリミットがあります. 初めてGBというものを主催し,すべて1人でハンドリングしているので万が一に備えて現実的な数字を設定しています.


IC結果

ICにご協力いただいた皆様,誠にありがとうございました. 非常に参考になりましたのでいただいた回答に関していくつかコメントしようと思います.

価格

回答者数の比率から価格は4800円にしました. 43%の人から4000円台なら購入したい,24.1%から5000円台,6.3%から6000円台との回答をいただきました. 4800円という金額は製造時の歩留まり,不良品発生時の保守,梱包資材,販売手数料などを考慮すると少しだけ厳しいです. しかしながら初めてGBですので頑張ってみようと思います.

事前のハンダ付け箇所について

Kailhソケットとリセットスイッチのみハンダ付けが必要な状態での販売にしました. すべて実装済みで販売してほしいと回答をいただいた27.8%の方には誠に申し訳ありません.

カラーバリエーション

試作機と同じつや消し黒のみの販売にしました. 88.6%の方がつや消しの黒にご回答いただきました. 一方で24.1%の方から白に回答いただいております. 白が欲しい方も今回のGBに参加いただいてお待ちいただくと良いことがあるかもしれません.

ケース

3Dプリント製および金属製のケースについてです. 購入したいと購入したくないの回答がほぼ半々となりました. しかしながら3Dプリント製のケースは夏頃を目処にDMM.makeにデータを登録できるよう進めたいと思います.

ICで頂いたご質問・ご要望への回答

この場でICで頂いたご質問とご要望にお答えしたいと思います.

できればエンコーダーも欲しいです!

ロータリーエンコーダー…どこに配置するか問題があるので今回は対応できかねます.

最高です。

そうです.最高です.

キーキャップも付属or別売りして欲しいです。

キーキャップは販売しているショップがたくさんあるので別途お買い求めください.

カッコイイです。がんばってください

カッコイイので頑張ります.

Please ship to USA!

You can have BOOTH items deliverd overseas with tenso.com https://www.tenso.com/en/static/lp_shop_booth

VIA対応 オプションでBluetooth希望

VIAは対応したいと考えていますがまだうまく動作していません. 現在原因調査中です. Bluetoothは設計を見直す必要があるため今回は対応できかねます.

FirmwareはDozen0と同様にQMKですか?

もちろんQMKです.


Acperience12の制作に至った経緯

 ここからはAcperience12の制作に至った経緯をダラダラと綴っています. Acperience12とは何なのか気になる方だけ読んでください. あまり面白くはないです.


 2019年の春頃,Dozen0というマクロパッドを設計し,当時は遊舎工房の店頭にあるレンタルボックスとBOOTHで販売していました. Dozen0は6x2のレイアウトの12キーのマクロパッドで,ソケットでスイッチを実装するため後から自由にキースイッチを交換できます. キースイッチはCherryMX互換スイッチだけでなくKailhロープロファイルスイッチにも対応しています.

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Dozen0

 現在は遊舎工房の店頭とオンラインで販売をしていただいています.買ってください.

yushakobo.jp


 その後,KagaMidgetmonoruleなど複数の習作を経て,2020年の春頃Acperience70を完成させました. ずっと求めていたレイアウトの分割キーボードを2年越しに手に入れることができました. Acperience70は65%の分割キーボードで左右をLANケーブルで接続できるのが特徴です. 今もこの文章を打っているのはAcperience70です.

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Acperience70


 2020年6月,Dozen0をリメイクしたいと考え設計を始めました. この時点で既に概ねの設計は完了していました.

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Acperience12 初期デザイン

 当初はDozen1もしくはDozenという名称でロゴ含め全体のデザインの見直しを行っていました. 最終的に名称をAcperience12に変更したことでこのロゴは採用せず,全体のデザインをAcperience70と統一することになりました.

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Dozen ロゴ案

 それから約半年…Artisanの制作に没頭したりしつつ2020年も師走. Dozen改めAcperience12の設計を再開しました. トッププレートは左右上下表裏対象になるようにあえてデザインしました. Dozen0ではトッププレートに取り付け向きがあり,ビルドガイドにもその記載をしたものの誤った向きで組み立てている写真がTwitter上で散見されました. 左右上下表裏対象のデザインの恩恵はこれだけでなく,側面を覆うようなケースの制作も容易になるメリットがあります.

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Acperience12 ほぼ最終デザイン

 ロゴのデザインを含め,ボトムプレートのデザインもAcperience70とほぼ同一のものになりました. NZと書かれているように見えますが,略称のA12をキュッとくっつけたものになります.

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Acperience12のボトムプレート Acperience70のボトムプレート

 …とAcperience12を作ってきた上でやったことや考えていたことを少しだけ文章にしてみました. ここには書いていないAcperience70までに得たノウハウなどもAcperience12にはたくさん詰まっています. わざわざここまで読んだ方は既にGBへ参加されていると思いますが念の為もう一度リンクを貼っておきます.

yynmt.booth.pm

何卒よろしくお願いいたします.

この記事はAcperience70で書きました.