2019年を振り返る

どうも,◤◢◤◢◤◢◤◢です. Twitterの画像付きツイートを眺めながら2019年を(キーボードを中心に)振り返ってみたいと思います.


1月

正月三が日にfoostanさんの自作キーボード設計入門(電子版)を片手にKiCadでのキーボード設計に挑戦していた. 60%キーボードでは物理的にF1からF12のキーが存在しない. 60%に初めて触れた頃にこれらのキーがないことに慣れず,TKLを使用していた. 60%に慣れてしまった今となってはこの目的は意味をなさないが,これを解決するための12キーマクロパッドDozen0の設計に着手した.

BlocKeyの試作PCB用に作った木製ケースを現行のBlocKey向けに製作を始める. このとき製作していた木製ケースは木の気持ちを理解できておらずあまり品質的によくない.

BlocKeyの木製ケースを製作している一方で同時に取り掛かっていたのがHelixPicoの木製ケース. USBやTRRS周辺などの寸法に遊びがなくこのあと2度テストを繰り返し最終版が完成する.

キーボードとはまったく関係ないが本業で関わったタイトルがリリースされた. 英語版ではウッディとバズの横に名前がクレジットされており,幼少期からの夢である「CGで飯を食う」を少しだけ実現した.


2月

2度の試作を経てDozen0が設計完了.

その後2週間ほどで量産品として完成した. 思いの外簡単に自作マクロパッドキットができあがってしまった覚えがある.

作っただけでは売れないので売る場所が必要である. 勢いに任せて遊舎工房のレンタルボックスを契約した.

Dozen0の量産品を待ちながらBlocKeyの木製ケース「BlocKey WoodShell」を量産していた.

HelixPicoの木製ケースの修正を重ねている中でCorneの木製ケースを設計し始める. 今こうやって過去の自分を見ていると気が付く. 常に複数の何かを並行して作っていて自ら自分の首を締めている.

後にKagaMidgetになる何かを息抜きに作っていた. BlocKeyをリスペクトしているためこのときはまだ6x6mmのタクトスイッチを想定している. 並行作業の息抜きに並行作業を増やしていくスタイルは流石と言わざるを得ない.


3月

遊舎工房のレンタルボックスで販売を開始する. 生まれて初めて何かモノを作って値段を付けて売るという行為を行う. このとき同時にBOOTHでの販売も開始していた.

販売を開始したもののちゃんとしたビルドガイドを書いていなかった. そこそこにちゃんとした写真を撮りちょっとだけ文章を書いてまとめる作業を行った. github.com

HelixPicoの木製ケース「HelixPico WoodShell」が完成した. BlocKey WoodShellが生んだ学びが随所に生かされておりそこそこの品質が出ている. ここで言うそこそこの品質は自己評価70点(100点満点)ほど.

一方のCorneは一度目のテストカット. 一度目のテストカットのまま…量産の発注をしてしまう…

ここから一ヶ月ほどはずっとシナベニヤを貼り合わせて削る作業を行っていた. キーボードを作っていたはずがなぜか木工をやっていた. キーボードを作る本来の楽しさから少し離れた場所にいた.

息抜きで進めていたKagaMidgetが形になった. なぜかロゴまで作っていてWoodShellの憂さ晴らしをやっている感が強い.


4月

平成が終わりを迎える月. 5月4日に控えた天下一キーボードわいわい会 Vol.2(以下,天キー2)のために色々な作業を並行して行っていた. 息抜きのはずであるKagaMidgetを天キー2に間に合わせようとしてしまい少し自分の首を締めた.

好調に売れていたDozen0にホワイトモデルを用意した.

遊舎工房で行われた名刺展用のPCBを作っていた. と言ってもKagaMidgetを名刺サイズに無理やり引き伸ばして穴を開けただけの手抜き. これだけでは面白みがないのでこのあとケース側で遊んでしまった.


5月

天下一キーボードわいわい会,略して天キー. 初めてイベントでの販売を行う. とてもいい経験だった.とてもとてもいい経験だった. 自分の手で作り出したモノを誰かが欲し対価を払ってくれる. しかも対面で直接だ.

先に作っていたPCBにアクリル積層でケースを製作し名刺展へ展示した. 完全にネタとなってしまったのでもし次回開催されるのであればもっとネタを爆発させていきたい.

天キーで購入したNomu30用に木製ケースを設計していた.

このとき既にmonoruleはロゴを先行して作っていた. 後に大幅な修正が行われるが名称やロゴを含めたコンセプトは5月末の時点で固まっていた.


6月

Nomu30 WoodShellが試作一発で完成. 先のHelixPicoやCorneの設計がここに生きている.

monoruleの設計が一気に進展する.

5月末に作ったロゴを清書し直した. PCBのシルクはこのロゴを基準に大幅に修正されることになる.

このとき5月から6月にかけて職場で色々アレなことが起こっている. 職場でのポジションが変わりマネジメント寄りの業務が増えた. 結果,帰宅時間が遅くなり時間心身共に余裕が大幅になくなってくる.


7月

シルクをずっと修正し続けていたmonoruleがようやく完成形となる. このとき既にmonorule ヒヨコのイラストを依頼している.

月末にはv.Alphaとして試作を行っているがここまでにおよそ2ヶ月かかっている. もう少し早い段階で試作していてもよかった気もする.

名刺展に展示したアクリルの塊がNHKにより全世界に晒された.


8月

7月にv.Alphaが届いてからすぐに動作確認せずにいたので問題がここにきて発覚. VCCとUVCCを分離していないためにスレーブ側がマスター動作してしまう. これはv.Betaで修正を行い事なきを得た.

5月頃に話を進めていたDozen0の遊舎工房委託販売. 店頭でしっかり確認したのはもしかするとこのときかもしれない. 委託販売バージョンではパッケージ含めネジやゴム足などが変更されている.

調子に乗ってステッカーなんかも作ってしまう. 実はまだ結構余っているのでものすごく買ってほしい.

yynmt.booth.pm

Dozen0を地味にテープLEDに対応させたりシルクをわかりやすくしたり全体的にフットプリントを置き換えたりプレートのデザインを変更したり…とにかく色々修正を行った. これがDozen0 90Cとなる.

自キボドゲ会と称したボドゲ会を遊舎工房 未来キーボード研究所をお借りして開催した. connpassでの募集開始当初は人がまったく集まらず焦っていた. 結果的には満席で普段ボドゲを遊ばない方にもボドゲの面白さを伝えられた?のでよかった. できれば2019年度内にもう一度開催したい.

天キー2への参加後にはすでに天下一キーボードわいわい会 Vol.3(以下,天キー3)への参加を決めていた. 天キー3は11月3日だろうと予測を立てスケジュールを組んでいたが同時並行タスクが多すぎた. 結果,今何の作業を行うのがベストなのか判断しづらい状態に陥っていた. いつ何を発注してその待ち時間に何を進めるとタイムロスを最小限にできるか. これをRedmineがすべて解決してくれた.


9月

BlocKey Wooden Case(後のBlocKey Classic)の最初の告知. ちょうどキーボードカレンダーの9月に採用していただいていたのでこのタイミングで告知を行った.

遊舎工房フリーマーケット #1に参加した. とりあえず家にあった色々なものを雑に持って行って雑に売った.

キースイッチを取り付けられるピアス(後のLOBE)をデザインしていた. まだこのときこれを天キー3で売ろうとしてはいなかった.

monoruleの量産品が到着. これは文字通りの量産品で追加料金を支払い品質基準を上げてもらっている. しかし黒だけ問題があり再生産を含め追加で一ヶ月ほどかかってしまう.

monoruleと同時に紫のDozen0が届いていた. なかなかいい感じにできたが紫レジストや金フラッシュにより原価が上がる.

yynmt.booth.pm


10月

LOBEをひとつひとつ手作りしたりしていた. 最早キーボードではない.ただのアクセサリー作り.

12月以降に着手予定だったクテが形になってしまっている. ここまで来るとしょうがないので天キー3のお品書きに仲間入りする

8月に導入したRedmineが功を奏し,スケジュールがほぼ完璧に管理できていた. 天キー3を11月3日に想定していたため一部を除きすべてのパッケージングが終わっていた.


11月

天キー3を11月3日と想定していたため時間的余裕が生まれた11月. このときやっていた主な作業はBlocKey Classicの動作確認や梱包作業. 紫レジストに金フラッシュで仕上げられたPCBはかなり質感が良かった.

遊舎工房フリーマーケット #2に参加. 前回は第二部だったが今回は第一部. 前回よりも随分とゆるい感じでとてもよかったので#3で枠が空いていれば同じく第一部でゆるく参加したい.

7月から仕込んでいたmonorule ヒヨコを天キー3のお品書きとして公開.

そして天キー3当日. 11月まるごと余裕があったとは言え1ブースを1人でやるのは無謀だった. 一応天キー2のときと同じくお手伝いさんがいたものの疲労感がすごかった. もし次回もブース出店するのであれば半ブースで申し込みたい.


12月

天キー3のRedmineガントチャートはこの通り. 「発注」というトラッカーが一番活躍していた気がする.

天キー3で燃え尽きてしまったため部屋が現在進行系で散らかっている. アスクルより棚を購入してキーボードの色々やキーボード以外の色々をすべて収納した. いや…これを書いている今もまだ収納できていない. まったく部屋が片付いていない.

www.askul.co.jp

棚と同時にPCを新調するという無謀計画により玄関からリビングまでがゴミ屋敷と化す. キーボードの設計には学生の時に組んだ第3世代のCore i5を積んだマシンをずっと使用していた. メモリも余裕を持って64GB積んでみたものの今のところメモリは半分も使えていない.

ずっと温めていた65%キーボード「Acperience70」を設計している. ProMicroやTRRSを使用しない70キー(実は69キー)の左右分割キーボード.


まとめ

2019年はキーボードを通じて同人活動?というものにそこそこ本気に取り組んだ年だった. 自分が欲しいかどうか,自分が作りたいかどうかを基準に2020年も引き続き何かを作り続けたいと思います.

カメラもそこそこにやっていければいいな.

この記事はQuefrencyで書きました.